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2017年4月、第11回HJ文庫大賞様にて『銀賞』をいただきました!
2017年5月、ジャンプ小説新人賞’16 Winter様にて 小説フリー部門『銀賞』受賞をいただきました!

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LIAR GAME

どうも、はむばねです。
1週間ぶり! なんと1週間ぶりの感想記事です!
1週間も感想を書かなかったなど、いつ以来でしょう……!
案外、そんな前でもないような気もしなくもないけれど……!

というのは、ともかくとして。
完結しているのは知っていたがなんとなく読む機会を逸していた作品の感想シリーズです。
本作については、ヤンジャン読んでた頃に途中から途中までは読んでたのですけれど。
なんとなくその時は何やってるかわかった気になってた気がしますが、改めて通しで読むと全くわかってなかったですねw

そんなこんなで、早速いってみましょう。
なお、今回は割と隅から隅までネタバレしてるのでご注意を。


LIAR GAME (1) (ヤングジャンプ・コミックス)
甲斐谷 忍
集英社
売り上げランキング: 102,106


あらすじはAmazonより抜粋。
>ある日突然送られてきた小包。
>その中には「おめでとうございます。あなたは10万分の1の確率をくぐりぬけ、ライアーゲームにエントリーされました」という手紙と、現金1億円が同封されていた。
>それがライアーゲームのスタートだった。
>30日後のゲーム終了日に、自分の所持金1億円を返還する。
>ルールはそれだけ。
>首尾よく対戦相手の所持金を奪うことのできた勝者は1億円を手にし、敗者は1億円の負債を背負う…。
>誰を信用すべきなのか、誰を信用してはいけないのか…。
>大金を前に揺れ動く、人間心理を描破した問題作!

毎回、必勝法必勝法言い過ぎィ!?
マジで、毎回逃さず誰か(というか主にカンザキさん)が言ってるのではなかろうか……。
そして、それがガチで必勝法だった記憶がない……。

というのは、ともかくとして。
カンザキさん雑っ魚wwwww
と思わせといて、途中から彼女がなんだかんだ一番のキーパーソンになっていくという展開にはカタルシスがありましたね。
そろそろ彼女役立たずすぎじゃない……? と思ってきたところだったから尚更。
3回戦で実質唯一ヨコヤさんをやり込めたとことか、凄くスカッとしましたね。
まんまと甲斐谷先生に感情をコントロールされている感よ。

逆に2回戦・3回戦と格を下げまくったフクナガさんについては、敗者復活戦でキッチリ上げると。
ここも、綺麗に決まった感じですね。
フクナガさん、女性の格好の時だけ有能説。
最後は味方にしてやられた感じでしたがw

ところでこれ、ドラマ番ではフクナガさんのキャストどうなってるんだぜ……?
……と思って調べてみたら、完全に男性になってんのね。
そっちに寄せてきたか。
つーか、放送当時何度も聞いた「キノコ」ってフクナガさんのことだったのか……。

閑話休題。
この時の敗者復活については、終始圧勝ムードなのが良かったですね。
アキヤマさんはもちろんのこと、カンザキさんの時ですらどんな不利な状況に見えても負けるとは微塵も思わなかったw
実際、結果的には3戦とも圧勝でしたし。
ギリギリの勝負も面白いけど、こういう主人公側のワンサイドゲームも好きやで。
まぁ実質勝って敗者になった(?)カンザキさんたちと、ガチで敗者になった結果であろう敵さんサイドの勝負なわけで、圧勝してもらわないと困りますしね。

んで、続く4回戦の椅子取りゲームは、場の状況が複雑な割にルールがシンプルでめちゃ面白かったです。
ぶっちゃけ、漫画読んでる時はあんま頭とか使いたくないんですよね……。
密輸ゲームの時とかは適当に読み飛ばしてると途中で状況がよくわかんなくなってきて、結局何度も読み返すことになって結構疲れました……。
つーかこれ、単行本で読んでるからまだいいけど、連載で追ってたら理解出来なくなってた気がするな……。
まぁそれはそれで、理解することを放棄して「はー、そうなんだー」と書いてあるままを受け入れることで楽になってたような気がしますが。
#実際、WJを読んでる時の私はそういう態度だし(だから、感想サイトで補足したりしてるんですけど)。

ただこの辺りから、仮面の人の数が増えてきて彼ら同士のやり取りが微妙にわかりづらくなってきましたねw
仮面の模様が違うのはわかるけど、いちいち覚えてねぇよ……。
まぁ、区別つかなくても大筋に影響はないわけですが。

ともあれ。
4回戦では途中から作務衣さんとヨコヤさんばっかスポット当たって主人公組があんま出てこなくなったわけですが、やっぱ第三者同士の戦いってのは勝ち負けが最後までわかんなくて面白いですね。
そして、なんだかんだで蓋を開けてみればほぼアキヤマさんの計画通りってのも流石。
ここはむしろ、スポットが当たらなかったからこそ出来た展開ですね。
スポットが当たると、どうしてもその時の心理状況とか作戦とか説明する必要がありますし。
そこを、他2グループにスポット当て続けることで上手いこと暗躍させてる感じ。
やはり上手い、甲斐谷先生。

そして、この辺りからカンザキさんの精神力がガチってきましたね。
次の敗者復活模擬選での冷静っぷりとか、マジモンの強者感が漂ってる。
最初が最初だっただけに、ここはなんというか感無量って感じです。
最初からここまで計算してカンザキさんのことを描いていたのだろうか、甲斐谷先生……。
だとすれば、長期作劇力がハンパねぇな……。

ただ、逆にカンザキさんがガチってきたことで味方のピンチをカンザキさんの動揺で表すことが難しくなったのか、以降はもっぱら敵さんサイドの描写がメインになってきましたね。
しかし、こう描写されることで逆に主人公サイドがラスボスっぽくなるというか、得体の知れない感じが出てワクワク出来ました。

決勝戦については若干あっさり気味だったか? という気もしないではないですが、非常に綺麗に纏まっていたと思います。
結局1巻時点からカンザキさんの主義に全くブレがなくて、最終的にそれが最後のキーになるってところも良かった。
綺麗なヨコヤさんには賛否ありそうな気もしますが、個人的には全員ハッピーエンドって感じで好きですね。

んで、(掲載当初話題になってた)最終ページは……そう、まぁ、そうねぇ……(北上さん並感
ぶっちゃけネタバレはだいぶ前に食らってたんで、実際読んだ時の感想は「思ったよか納得感はあるな」って感じでした。
ネタバレだけ見た時は、マジ打ち切りエンドって印象だったので。
もっと全部放り投げるのかと思いきや、ちゃんと真相は明かした上での「続編を仄めかすエンド」くらいの感じでしたね。
とはいえ最終巻の書き足しがあったみたいですし(仮面の人たちの正体辺りがそうなのかな?)、それで納得感が増してるのかもしれません。

ともあれ。
最初から最後まで展開の読めない、まさしく「LIAR GAME」のタイトルに偽り無しな作品でございました。
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フリーライフ(完結)

どうも、はむばねです。
スキル『不眠』、未だ沈静化を確認出来ず!
(心から無駄に)二徹達成です!

いやー、なんかもうね。
ただでさえ年齢より上に補正がかかってるところ、鏡見る度に老け込んでいってる感が増してきてますよね。
カメラ映りやべぇ時のアンガールズみたいになっとるで。

しかし、意外とこの状態でもアイデアは結構出てくるんだよなぁ……。
まぁ、徹夜状態と酩酊状態は似てるって話も聞きますしね。
はむばね(酔)が部分的に姿を現しているのかもしれん。
なんか、最初は厳しい条件でしか出てこられなかったはずの裏人格が、物語が進むにつれて規制が緩くなっていく的なアレみたいですよね。
なんか、これもこないだ似たようなこと書いた気がするな。

では、感想です(投げやり)。
一応、ネタバレ注意かな?



フリーライフ ~異世界何でも屋奮闘記~

前回の私の感想はこちら
最終章の1話目で更新止まってたのが、最近更新再開されて完結した形ですね。
伴って、以前まで『最終章』とされていた章の名前が変わり、残り3話+真の最終章(4話)が追加されています。
また、本作は以前フリーダムノベルから書籍化されて未完で終わってたわけですが、そっちもスニーカーから再書籍化されているようですね。

フリーライフ 異世界何でも屋奮闘記 (角川スニーカー文庫)
気がつけば毛玉
KADOKAWA (2017-07-01)
売り上げランキング: 3,749


なにはともあれ、完結したのは何よりです。

というのは、ともかくとして。
追記された分の、最後の展開と致しましてはですね。
ま、ぶっちゃけて言うと概ね予想していた展開ではありました。
だが、それがいい。

特に、????編はねー。
もうね、わかってんですよ。
最初から、そうだってことはわかりきってるんですよ。
でも、だからこそ、なんでもない平凡で、けれど優しい日々が尊すぎるんだ。
何気ない描写が、いちいち泣けてくるんだ。
そして、だからこそ、それを自覚した上でその世界を手放す貴大さんの悲しみと強さがよくわかるのですよね。

問いかけた貴大さんに対して、二人が凄くあっさり認めるところもなんかグッときました。
貴大さんなら気付くのは当たり前で、そしてその先どう決断するのかもわかっていて。
そんな、親友だからこその理解と信頼が垣間見えましたね。
ここは、もうホントに泣けました。

んで、二人とは違って貴大さんが帰れたのも、悪神に勝てたのも、この世界で築いてきた絆があったからこそと。
最初は全く望んでいなかった絆が、決め手となって。
最初は全く望んでいなかった生活が、結局は一番望むものへと変わっていたんですよね。
妥当ではありますが、この上ないアンサーでした。

まー、欲を言えばね。
その辺りの絆の再確認ところを、もっとじっくり見たかった気持ちはあります。
最後は、割合あっさりと決着した感じでしたし。
とはいえ、その絆の再確認の部分が、最終章に至る前の個別話なんでしょうしね。
うん、良いラストでありました。
最後の最後の人物紹介で、未来の彼らの姿がチラッと垣間見えるところもグッドですね。

ゆる~いコメディから始まり、主人公の背負った闇と傷が明かされ、それが癒され新たな絆が結ばれる様が描かれて。
そして、その絆が最後の鍵となる、と。
実に美しい構成でございました。
最後まで読めて良かったです。

騎士王候補の守護執事《ガーヴァント》

どうも、はむばねです。
スキル『不眠』発動! これにより、はむばねの脳機能は半分以下に制限される!

はい、というわけでね。
まぁ、例のアレですね。
こないだも書いた気がしますけど、年々徹夜による機能制限の割合が大きくなってきております。
にも関わらず、バッドステータス『寝不足』状態における『眠気』発生率は逆に年々下がっていってるって、ゲームバランスおかしくないっすかねぇ……。
運営による修正が待たれるところであります。

そんなこんなで、さっさと感想いきましょう。
今回は、結構ネタバレしておりますのでご注意を。

騎士王候補の守護執事《ガーヴァント》 (GA文庫)
伊藤 ヒロ
SBクリエイティブ
売り上げランキング: 739,745


あらすじはAmazonより抜粋。
>「動くな。お嬢様に敵意を向けるなら俺が相手をすることになる……」
>少年執事・岩戸鏡一郎が、襲いくるクラスメイトを撃退する。彼が背に守るのは、護刻寺サツキ。
>異能者―騎士の学園へ転入し、最強になると自己紹介で宣言した勝気な少女だ。
>「俺がお嬢様の能力―守護執事だ! 」
>サツキを守って決闘に勝利するめ、学園最強のコンビになるために、
>鏡一郎は、騎士が使役できるはずのない『影を操り、空間を繋ぐ』という規格外の異能を発動する!!
>「鏡一郎、わたしと騎士王を目指して。人を守る王の器になりたいの! 」
>最強の執事は、最弱な主の悲願を叶えるために、頂点を目指して突っ走る――学園下剋上バトル開幕!!

おっ、綺麗な伊藤ヒロ先生だな。
やはり、おふざけの(あんまり)ない物語も書けたのか。
まぁ他作品でも普通に作劇力の高さは伺えたし、出来るだろうとは思ってましたが。
ただ、「これ本当に伊藤ヒロ先生の作品で合ってるんだよな……?」って途中で三度くらい作者名を確認はしたよね!

というのは、ともかくとして。
いやぁ、実に王道的な学園異能バトルですね。
最近ではむしろ珍しいくらいではないでしょうか?
一人一能力で、バトって学園の頂点を目指すってタイプのストーリーです。
ただし、戦うのは執事の方だけどな!

(作中の一般的な基準からすれば)無能とされる主人公が頂点目指す宣言をして周りに笑われながらも実際上り詰めていくってタイプのお話はもうさほど珍しくもないですが、ここまで人任せってパターンは珍しいっていうか初めて見ましたね。
しかもこういうのって普通なんだかんだで何かしらの(一般的に言われる基準では測れない)能力を持ってるもんだと思うのですが、サツキお嬢様は(少なくとも1巻時点では)ガチの無能力者です。
戦闘能力マジ皆無。

しかしそんな彼女が頂点を目指す宣言を堂々とすることが、なんというか逆説的に王の器を垣間見せているといいますか。
実際、彼女の器のデカさが作中の節々から伺えます。
戦闘を完全に人に任せるってのも、それはそれで王っぽいですしね。
なにせガチ命がけの戦いに、戦う力を持たない身で棒立ちしてるわけですから。
鏡一郎くんへの信頼のみが武器であり防具であり、そしてそれだけあれば十分であると。
そう考えると、うん、格好いい。

というか実際、彼女めっちゃ格好いいんですよね。
別段素晴らしい名言を口にするわけではなく、むしろトボけた発言ばかりなのですけれど。
その常に泰然とした態度が、凄く大物感を匂わせているのです。
それも恐怖を感じない鈍感とかなわけでもなくて、それを抑え込んで常に笑顔を保っているのですよね。
かつて母に、自身の笑顔こそが最大の力であると言われた、その言葉を胸に抱き続けているがゆえに。
うん、素直に格好いいわ。

なんつーんでしょうね。
ここまで直球なキャラ造形だと、普通は白けるというか嘘っぽくもなりそうなもんなんですけども。
そういうのが全くないんですよね。
ズボラな面や欠点もあって……というかぶっちゃけポンコツキャラなレベルなんですが、そんな自分を恥じ入るでもなく、あるがままの自分であることを受け入れてる感があるからでしょうか。
この魅せ方は、非常に勉強になるなぁ……。

あとは、鏡一郎くんに全幅オブ全幅の信頼を置いてるからってのも大きいでしょうね。
鏡一郎くんさえいればどんな状況でも問題ないと、全く疑っていない。
それはあるいは、鏡一郎くん自身ですらもどうにか出来ると思えないような場面でさえも。
そしてそんなお嬢様の信頼があるからこそ、鏡一郎くんもどんな場面だって乗り切ることが出来るんですよね。
この二人のお互いへの信頼感が、実に美しい。

作中でも指摘されている通り、それは共依存に近いような下手するとお互いを駄目にしてしまうような危険を孕んでもいるのでしょう。
しかしそれを認識した上で、とっくに折り合いもつけて、それでも鏡一郎くんを放すつもりはない、と堂々断言するお嬢様がやはり格好良かったですね。

……と、なんかお嬢様についてばっかり言及してしまいましたが。
鏡一郎くんも、もちろん格好いいんですよ。
こっちは、ストレートな意味で。
クールで無茶苦茶強くて、誰にも負けない戦闘マスィーン。
でも実のところ彼の場合はそう見えるだけで、本当は迷いも悩みも沢山抱えてるんですよね。
そして、そんな彼が戦えるのはお嬢様が傍にいてくれるからで。
彼が物理的にお嬢様を護っているのと同時に、彼の心もまたお嬢様に護られている、と。
ここら辺、本当に「お互いを補っている」感じがして凄く良かったです。

ぶっちゃけ読む前に思ってた方向とはかなり違いましたが、とても面白かったです。
現会長の心境についても気になるし、最後ですげぇ爆弾っぽい設定が投下されるしで、続きも非常に楽しみな作品でございました。

男と男と多元動物園

どうも、はむばねです。
はい、というわけでね。
本日は、先日に引き続き神近先生がカクヨムに投稿されている作品の感想ですよっと。

どうでもいいんですけど、カクヨムってPCで見るとなんか見づらくないですか……?
なんか、紙のフォントっぽく? しているのが逆に読みにくい気が。
慣れの問題ですかね……?
まぁ思えば、なろうも最初読んだ時は「こんな文章量ブラウザで読むのめんどすぎんだろ……」と思ったような気がしなくもないし。
いずれにせよ携帯で見た方が楽なんですけども(体勢も自由に出来るし)、しかし私のスマホは今やブラウザの挙動すらもまぁまぁ怪しくなってきているのだ……。
#ページ移動しようとするとすぐ落ちる。OSごと再起動するとしばらくは大丈夫なので、メモリの問題か……?

それはともかく、感想いってみましょう。
ネタバレは、そんなに無いつもり。


男と男と多元動物園

えー、あらすじはそのままカクヨムに掲載されているものを転載させていただきますが。

>11月のある日、俺はクラスメイトの女子、水澄に誘われ、友人の江口と共に動物園にやってきた。
>
>だが、動物園には人の気配がなく、なぜか親子丼だけが置かれていた。
>食いしん坊かつ馬鹿な水澄はその親子丼を食べ、恐竜へと姿を変えてしまう……
>
>はっきり言って自業自得なのだが、寝覚めが悪くなりそうだったので、俺と江口は水澄を人間に戻すため、男2人で奇妙な動物園を見て回ることになる。

よし、頭おかしい(褒め言葉)。
すげぇなこのあらすじ、一行目以外何言ってるのか全くわからねぇ。
でも、まさしくこの通りなんだよなぁ……。

つーか、なんかもう、話の取っ掛かりが酷い(褒め言葉)。
色々と酷い(褒め言葉)。
動物園に行くモチベーションが親子丼なのも酷いし、怪しい親子丼を食べるのも酷いし、園長がチベットで修行して次元を操る術を身に着けたがゆえにこの状況が生まれているというのも酷い(褒め言葉だっつてんだろ!)。
特に最後がアレすぎるのですが、それだけで納得させられるパゥワーを感じます。
たぶんこれ別の小説でやられると普通に「えぇ……?」ってなって困惑すると思うんですけど、なぜか「そうか、チベットで修行して次元を操る力を身に着けたのなら仕方ないな」と思わせられる。
それは、ぐるてんで散々もっと酷い状況を見たからというのもあるかもしれませんが。
本作だけに限っても、既にここまででボケのオーバーキルをかまされて脳が茹だっている感がありまして。
ぐるてんの時もそうだったけど、いつの間にか妙な世界観をスルリと受け入れられる下地が作られてるんですよね。

今これを書いてて思ったのですが、大げさなツッコミがない、というのも大きいのかもしれません。
ここで「次元を操る能力って何!?」みたいなツッコミが入ると、ボケ側も説明するか強引に話を進めざるをえなくなるわけで。
そこにどうしても分量割かないといけなくなりますし、説明すればするほど(あるいは強引にいけばいくほど)更にツッコミ所が増してくる無限ループに陥りかねない。
そこを語り手である長谷倉くんがなんとなくフワッと受け止めてるので、読者としても「そういうものなのかな?」と思ってしまうのかも。
つーか、相変わらず長谷倉くん(及び江口くん)の現実受け入れが猛スピードでワロタw

そして、猛烈なスピードのまま不思議な世界に突入。
園内描写の天衣無縫さと言いますかわけのわからなさと言いますかは、流石の一言ですね。
マジ、カオス。
そして、そのカオスな世界観の中で長谷倉くんと江口の交わす会話がまたカオスw
それ、今この場でする話? という。
こいつらの、もうこの手のトラブルに慣れきってやがる感よ……。

あと、腐女子のくだりはこれ、各方面にめっちゃ喧嘩売ってんなw
もはや引用するのも気が引けるレベル。
けど、すげぇ笑った……。
そして、そっからのふじょっしー(ふなっしーのパチキャラ)は卑怯www
> 戦々恐々としながら、腐女子をふなっしーにしたらこうなるのかと俺は思う。
> 腐女子をふなっしーにするってなんだ……?
こっちのセリフすぎるわw

いやー、ホントにねー。
今回も笑わせて貰いましたわー。
カオス度は今回ちょい控えめな感もありましたが、その分長谷倉くんと江口くんの会話が大充実でしたからね。
この二人、両方すげぇ落ち着き払ってる口調なのにボケツッコミが無茶苦茶軽快なんですよね。
相変わらず不思議な空気感。
そして、仮にもヒロインのはずがほとんど出番がない水澄さんぇ……。

ちな、バタロリ同様にラストはあっさり気味です。
しかし、始まりが唐突だっただけにラストが唐突でも普通にしっくりきました。
なんといいますか、大きな道筋に沿ったストーリーというよりは、たまたま迷い込んだ先で見た小話ってな感じですね。
その中で、また別の物語とちょっとだけ交わったりもしてますし。

バタロリ同様、笑いたい時にサラッと読める中短編でございました。

魔物使いのもふもふ師弟生活

どうも、はむばねです。
本日は艦これがメンテなので(?)、眼科に行きました。
そろそろコンタクトが切れそうなんですが、余裕で定期検診の期限ぶっちぎってたんでね。
つーかハートアップ行ったら、「前回の購入が前すぎて購入履歴が残ってないですね……」って言われたレベル。
お、おぅ……そこまで前だったか……? 確か、福岡に来てから1回は行ったと思うんだけども……。
と思って確認してみたら、2年とちょっと前じゃねぇか。
購入履歴の保持期限って、そんな短いのか……。
まぁ、普段使いしてれば年単位で空くことは普通ないんだろうけども……。
#私は現在、ほぼ運動する時にワンデイのを使うのみ。
あとどうでもいいですけど、こういう時にサラッと確認出来るからブログに日々のあれこれを記録してると便利ですよね。

はい、そんなこんなで本日の感想ですよっと。
ちょいちょいネタバレがあるので一応ご注意を。


魔物使いのもふもふ師弟生活 (HJ文庫)
無嶋樹了
ホビージャパン (2016-12-28)
売り上げランキング: 158,944


あらすじはAmazonより抜粋。
>魔力を主食とする生命体《魔物》の味方となり、人間たちとの交流を手助けしている《魔物使い》の青年シンラ。
>森で静かに暮らす彼のもとに、ある日突然預けられたモノ――それは、小さなドラゴンを連れた美少女アレサだった!
>どこにも居場所がないと言うアレサを受け入れ、先に同居をしていた少女ルリも含めて三人+一匹での暮らしを始めたシンラは、魔物との交流を通してアレサに世界の楽しさを教えていく!
>凄腕魔物使いのもふもふ系スローライフファンタジー開幕!

いやー、いいですね。
実にいい。
何がいいって、まずこの導入部がいい。
ここだけで、シンラさんとアレサさんが優しい人であることが凄く伝わってきます。
セシリアさんも、(破天荒ながら)いい人なんだろうなって想像が出来る。
こういう優しい人たちで構成される物語は、大抵面白いって相場は決まってるんですよ。
苛烈な入りでこそないものの、この人達はどういう人なんだろう? この人たちのどんな物語がこれから展開されるのだろう? と読み進めたくなる、理想的な導入部だったと思います。

そして、やはり予想に違うことない優しく面白い物語でした。
魔物がむやみに他者を襲わない、って世界観が既に優しい。
数多の物語の中において、魔物っていえば悪であり敵なわけじゃないですか。
いや実際、作中でも一般的には魔物は敵として扱われてるんですけどね。
けど、人がエサになるわけでもなし(魔物は魔素を食べるので)、基本的に魔物が積極的に人を襲う理由もない……という世界なんです。
とはいえ確かに実際問題として隣を歩いてる奴が抜き身のナイフ持ってりゃそりゃ恐ろしいわけで、人々が魔物を恐れ敵視するというのもわかる。
まして、かつて魔物による大規模な被害もあったわけですし。
これは上手いバランスですね。

しかし、魔物との決定的な亀裂が発生したのが15年前というのは思ったよか最近ですね。
それ以前の感覚を持っていた人があんま出てこないのは、1巻では出てこなかっただけなのか、あるいはそれまでの価値観を徹底的に塗り替えられる程の悲劇だったのか。
この辺りも、今後の続刊で語られるのでしょうか。
楽しみです。

閑話休題。
いやー、なんといいますか。
読む前のイメージとは、かなり違ったお話ではあったんですよ。
もっとこう、魔物を使役してバシバシッと悪いヤツをやっつけるような、そういうのを想像していたのです。
でも、そもそも本作における『魔物使い』というのはそういうのじゃなくて。
というか本作中においても一般的な魔物使いのイメージというのは私が抱いてたのに近いようなのですが、シンラさんはそういう意味での『魔物使い』ではないのですよ。
では、どういう意味なのかというと……それは、実際に読んでみてのお楽しみ、というところなんですけども。
でも凄く「なるほど」と思ったし、それならシンラさんの生き方にも、存在にも納得出来る、非常に上手い言い回しだったと思います。

アレサさんも、めちゃいいヒロインでした。
なんというか昨今、ここまで裏表なくストレートにヒロインしてる人もなかなかいない気がしますね。
フィジカル的にはとても強いとは言えない、むしろ戦闘力皆無な存在で。
精神的にも、覚悟が極まってるわけでもない。
けど、そういうんじゃなくてですね。
年相応の精神力で、大きな悩みがあって、しかしそれでもそれを放棄することなく、ちゃんと乗り越えられる強さを持っているのですよ。
特殊な力や立場を持っていて、時にはそれを武器にもするんだけども、けれど結局のところ彼女の一番の強さはその心なんですよね。
力や立場も、心がなければただ持ってるだけに過ぎない。
というか当初のアレサさんはそれに近かったんだけども、作中を通してその強さを身に着けた、というのが実に王道的で良いですね。

総じて。
とにかく、とてもとても優しい物語。
なんというか、人からも、設定からも、ストーリーからも、優しさが溢れ出しているようです。
しかし退屈な物語かというとそんなことは全くなくて、カタルシスも感動も十二分にあり。
読んだ後にほぅと溜息が漏れ、気が付けば前向きな気持ちになれている、そんな作品でございました。
あと、魔物との触れ合いシーンがめちゃ癒されます。

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード

どうも、はむばねです。
今日は感想自体が長ぇので、前置きはカットだ!
べ、別に何も書くことが思い浮かばなかったわけやないから……(震え声

そんなこんなで、早速いってみましょう。
ネタバレはありますが、そういうのを気にするような作品でもないと思います。



あらすじはAmazonより抜粋。
>普段の野原家と比較しても、明らかに貧相な朝食を前に、とてもご機嫌斜めなしんのすけたち。
>しかしそれは最高級焼肉の夕食に備えた倹約と知り、一転大喜び!
>ところが突然の訪問者に、状況は二転三転。危険を感じたしんのすけたちは貧相な朝食もそのままに、何よりも冷蔵庫に最高級焼肉を残して、その場から逃げ出した!!  
>気がつけば、なぜか野原一家は指名手配犯に。
>周りは報奨金目当ての敵だらけ!  
>…一連の事件は熱海に本部を置く組織「スウィートボーイズ」の陰謀によるものであることを知った一家は、逃走の進路を熱海に向ける!
>一路熱海へ!  
>解決の糸口を見つけた野原一家であったが、執拗な追っ手の攻撃に家族はバラバラ。
>それでもしんのすけたちは熱海を目指す。
>最高級焼肉を囲む我が家の食卓を取り戻すために!!

うぉぉぉ……これは、凄まじい作品でしたね……。
ホント、凄まじい……(語彙力の消失

いや、なんつーんですかね。
アニメ制作に関しては全く詳しくないので詳細はよくわからないんですけども、そんな私でも感じ取れる程の圧倒的な熱量で作られていると思うのですよ。

まずこれ、作画凄すぎへん?
むっちゃくちゃアクション多くて死ぬ程動いてるし、濃厚な顔芸もクソ多い。
しかも、同一パターンがほとんどなくてめっちゃ色んなバリエーションが盛り込まれてるんですよね。

ほんで、脚本も頭おかしい(褒め言葉)。
なんか、感動すらしてしまった程です。
泣ける的な意味での感動という点に関しては、オトナ帝国やロボとーちゃんとは比べるべくもないんですよ(そもそもコンセプトが違うし)。
単純な作劇の隙の無さで言っても、ブタのヒヅメとかに軍配が上がると思います。
けど、この雑然とした、明らかにカオスな場面の集合体を、何の違和感もないレベルでまとめ上げるその豪腕っぷりと言いますか。
もうホント、カオスなんですよ。
場面場面で、全く別の作品と言っても過言でないくらいに。
そもそも、なんのために、なぜこんな状況になってるのかが一切わかんねーんだ。
でも、その集合体がちゃんと、そしてものっそい高いレベルで一つの作品としてまとまっているのです。
ちょっとこれはもう、見習うとか見習わないとか以前に、恐怖すら感じる。
なんだこれは、どうやったらこんなものを作り上げられるんだ。
評価軸によっては、クレしん映画中ナンバーワンもあり得る作品だと思いました。
というか普通に、笑いという観点においては今まで観たクレしん映画の中で単独トップ。

その笑いも、なんか他の作品と質というかノリが違う気がするんですよねー。
上手く言えないんですけども、なんだろうな。
単純に面白いことを言うとか、面白い絵面とか、そういうんじゃなくてですね(そういうのもあるけど)。
言葉と、絵面と、音と、話の流れと、全てが渾然一体となって笑わせてくるんですよ。
シリアスとギャグのバランスも絶妙。
というか、シリアスがギャグのために存在し、ギャグがシリアスのために存在している感じ。
そしてそれらがジェットコースターのように入り乱れて、観てる方もわけわかんなくなって、そしてその混乱してるとこにギャグをぶっ込まれると笑わざるをえないんですよね。
ひまわり探してたらタマちゃんが出てきたくだりとか、無茶苦茶笑ったわw
その後、憤りながらもそっと川に戻してあげるひろしのとこでもっかい笑うw

しかし、笑いしかないかといえばそんなことは全くなくてですね。
こんだけカオスなのに、普通に熱いんだ。
かすかべ防衛隊から始まる反撃展開とか、凄くグッときました。
変則的なシリアス/ギャグの切り替えをやってきたかと思えば、この王道展開。
ホントに息つく暇がありません。

(マサオくんはともかく)かすかべ防衛隊がしんのすけを逃がすシーンとかも、普通にクッソ熱いですね。
特に、風間くんの「(自転車を)壊してもいいから」が凄くグッとくる。
ここは、この自転車で世界の色んなところを見て回るのが夢、って言ってたシーンがあったからこそですね。
まさか、あのシーンがここに繋がってくるとは……。
地味に伏線も上手いし、無駄しかない展開に見せかけて無駄がない。

かと思えば次のシーンでは、ひろしの「誰だよw」な顔芸からの、ひまわりの「誰だよwwwww」な顔芸で大草原不可避。
そこで終わるのかと思いきや、更にシロの「お前犬種変わっとるやんけwwwwwwwwwwww」な顔芸。
ほんで、あぁ今度こそ終わったんだなと思わせてからの、みさえwwwww
そっからのしんのすけに至っては、もうそう来るのはわかってた。
わかってたんだけど、もう予想通りすぎるんだけども、それでも笑わざるをえない。
絵面が強力すぎる。
いやもうこれ、なんだこれ。
手の平の上で転がされすぎている。
完全に、狙い通りの感情の推移をさせられてる感がある。

そして、野原一家が再び揃ってからの無双感よ。
もうホントにねー、何の説明もないのですよ。
というか、何ら理由付けなんてされてないのですよ。
でも、有無を言わさず納得させられるのですよ。
あぁ、野原一家が再び集ったらこんくらいはやるよなって。
他のクレしん映画作品であれば「これはシリーズとしての強みですね」、って言うところなんですけども。
本作に限って言えば、それ以上の圧倒的な説得力がある。
なんつーか、ここまでの1時間ちょっとで積み重ねてきたものが確かな説得力を産んでいる。
わけわかんねーことしかしてねーのに、いやだからこそ、この場面でわけわかねー説得力を発してるんですよ。
端っからこの力発揮しとけばそもそもピンチに陥ることなかったんじゃね? とか、論理で考えるとそうなるんだけども、そういうんじゃなくて、あれだけの苦労をして、事ここに至ったからこそ、状況を打破出来る圧倒的なパワーを発揮することに有無を言わさぬ説得力を産んでいると思うのです。
うん、自分で言っててよくわかんなくなってきた。

んで、スウィートボーイズの本部に到着して、ここまでずっと謎だった「野原一家に託したもの」とやらの正体が明らかになるわけですけども。
結局、(文字通りの)キーワードだったってのは実にスマートな回答。
ここまで来たら最後までわけわからん感じで終わらせるのかと思いきや、急に納得出来る理性的な展開になったな……。

……と見せかけて、最後はやっぱりカオスで締めるスタイル。
これでこそクレしんって感じがしますね。
にしても、本作はカオスの表現も抜群に上手い。
正直ロボとーちゃんのラストとかは「なんだこれ、わけわからん(笑)」って感じだったのですが、本作においては「あぁカオスってるんだな」っていうのがわかるんですよね。
意味がわからないんじゃなくて、今これはカオスを表現してるんだ、っていう意味がちゃんとわかるといいますか。
作中でキャラは何か頑張ってるようだけど全然わからん、じゃなくて、作中でキャラがカオスに感じてるんだな、っていうのがちゃんと伝わってくる感じなのです。
にしてもこれ、鶏とか、便器とか、ポリゴンとか、次々移り変わっていくことでカオスっぷりを表すというのは映像メディアだからこそ出来る表現だなぁ……それを最大限に利用している。
ほんで最後の方、全員ぶりぶりざえもんなのに誰が誰かわかるのも凄い。
声を発してない勢ですらも、誰かわかりますもんね。
これも本当に、作り方が上手い。


ホントにねー。
こんなの、監督(なのか?)がやりたいと思っても作画に力がなければ実演するわけないし、作画に力があっても監督が思わなければやらないですからね。
そういう意味で、なんという幸福なマリアージュなんだと言う他ない。
しかも、さじ加減が奇跡的なまでに抜群。
これたぶん、ほんの少しでもどっかのバランス間違ったらクソみてーに面白くない作品になってたと思います。
マジで、ストーリーも作画も全く同じままでも、全然違う印象になってた可能性大。
それほどのギリギリのバランスを感じました。

ただこれ、無茶苦茶波長の合ったと思われる私でさえも冷静に振り返ると「わけわかんなかったな……」としか言えないので、人によっては微塵も面白くない可能性は全然あると思います。
合う人と合わない人、両極端って気がしますね。
少なくとも、美しいストーリーを求めるようなタイプのものではない。

にしても、ヤキニクロードっつーから焼肉関連の物語なのかと思いきやほぼ関係なくてワロタw
まぁでも、なんだかんだ徹頭徹尾焼肉がモチベーションになってるってのもバカバカしくもシンプルで良かったですね。
だからこそ、最後が「いただきます」で締めなのも凄く綺麗に感じます。


いやはや、冒頭でも書きました通り、凄まじい作品でございました。
人によってかなり評価が分かれるとは思いますが、個人的には本作に出会えたことに感謝。

ロクでなし魔術講師と禁忌教典

どうも、はむばねです。
オゴゴゴ……なんか、ここにきて腰の痛みがぶり返してきているような……。
暑さが関係しているのか……?
それとも、最近ランニングの頻度を上げていることが原因……?
なんにせよ、4月にぶつけたのが未だに完治してないとは……。
怪我した経緯については(覚えてないけど、たぶん)完全に自業自得ではあるけども、なんか釈然としないぜ……。

そんなこんなで、もちろん今日も今日とて感想ですよっと。
まぁまぁネタバレしてる感があるのでご注意を。


ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (富士見ファンタジア文庫)
羊太郎
KADOKAWA/富士見書房 (2014-07-19)
売り上げランキング: 68,349


>アルザーノ帝国魔術学院非常勤講師・グレン=レーダスは、自習→居眠りの常習犯。
>まともに教壇に立ったと思いきや、黒板に教科書を釘で打ち付けたりと、生徒もあきれるロクでなし。
>そんなグレンに本気でキレた生徒、“教師泣かせ”のシスティーナ=フィーベルから決闘を申し込まれるも―結果は大差でグレンが敗北という残念な幕切れで…。
>しかし、学院を襲う未曾有のテロ事件に生徒たちが巻き込まれた時、「俺の生徒に手ぇ出してんじゃねえよ」グレンの本領が発揮される!
>第26回ファンタジア大賞“大賞”受賞の超破天荒新世代学園アクションファンタジー!

非常に良い意味で、事前に思っていたのとは違いました。
あぁあの手のタイプね、と。
やれやれ……今の評価方法じゃ落ちこぼれだけど実は実力的には最強、まぁ別に自ら主張するつもりはない……おっと、ひょんなことからその実力がバレちまったようだな……系主人公(長い)ね、と。
どうせそんなにロクでもなくもない真人間だし、無能だ思われてるのもせいぜいが最初の数十ページくらいだし、結局俺TUEEEEEEEEEで終わるんでしょ? と、そんな風に思っていたのです。
いや別に、その手の話も嫌いじゃないっていうかむしろ好物なくらいなんですけどね。
ただまぁ、正直一時期量産されすぎた感はあるよね……と、半笑いで読み始めたのです。

しかししかし。
思ったよかガチでロクでなし感が溢れてたし、そのロクでなしムーブが100ページ以上に渡って続くし、戦えば無茶苦茶苦戦する。
ホントに、かなりの予想外でしたね。
それも、単に流行を外せばいいってもんでもないところ(なにせ多くに好まれるから流行ってるわけですし)、ここまでポイントを外した上で面白いというのが驚きでした。

ていうか、主人公が(皮肉屋とか正論だけど言い方が悪いとかじゃなく)ガチのクズ発言をして、ヒロインがまぁまぁのキレキャラで、この不快感の薄さというのは凄まじいな……。
まぁ、ヒロインの暴言も暴力も、普通に正論ではあるわけですが……。
しかし普通マイナスをマイナスで相殺しようというのは悪手なはずなんですが、それを成功させるとは……。
主人公への制裁が過剰なものではなく、ヒロイン側にも理は認める度量があり、何より主人公を受け入れてくれているキャラの配置……恐らくこれらが奇跡的なまでのバランスを取っているからこそだと思うのですが、だとすればなんというバランス感覚よ……。

と、読みながら戦慄していたのですがそれは置いといて。
中盤までのクズ主人公VSツッコミヒロインで繰り広げられる展開が、まず軽快で楽しいですね。
んで、まぁ読者としても主人公がガチの無能だとは欠片も思っていないわけですけども、それでも有能さを発揮し始める展開はカタルシスがあってここもベリーグッド。
この手の話にしては結構引っ張った方なので、尚更ですね。
とはいえただ引っ張るだけでは不快感が蓄積しすぎてage展開に切り替わったところでトータルで受ける印象がマイナスに傾きがちなのですが、ここが先述の軽妙さで補われている形でしょうか。
あとは、何より理不尽なsageがないというが非常に大きい。
sageはsageだけど、主人公の行動に対して実に妥当に評価が下げられてる感。

ほんで、主人公が自身を反省した上で更生(?)したというのも大きいですね。
これが、やれやれ仕方ねぇな……みたいな感じだったらまた印象が変わっていたと思います。
そういう意味で、登場人物全員が基本的に真摯なんですよね。
そこが、全体的な爽やかさに繋がっているのだと思います。
まぁ、ある程度真面目になった上で尚主人公の口が悪いのはご愛嬌といったところでしょうか。
そこにも、ちゃんと理由がありますしね。

んで、なんだかんだで主人公がかなりの熱血って点も良かったですね。
これぞ王道よ。
スマートに勝つ主人公も勿論いいんですけども、やっぱ傷だらけでボロボロになりながらも命がけで誰かのために動ける主人公ってのは魅力的です。
主人公自身かなり強いんだけども、それを上回る強さを持つ敵が相手ってのも素直に燃える展開。
慢心せず、全力で挑んでる感があるのも実に良かったです。

最後の戦いについては賛否あるかもしれませんが、個人的にはここもグッドでしたね。
なんというか、その前のバトルが「暗殺者」としての力での戦いだったのに対して、最後は「魔術師」としての、かつて自身が憧れた存在としての力を使っての戦い、という感じで。
各ヒロインの助力も、実に効果的で、しかし主人公の活躍を霞ませる類のものではない、非常に良い塩梅に感じました。

総じて。
笑い、熱さ、薀蓄、好感度、全てが高レベルでまとまった作品だったと思います。
登場人物全員の好感度が高いですが、個人的にはセリカ師匠が特に好きでしたね。
なんだかんだで、この師弟の互いへの信頼感が微塵も揺らがないところが物語としての地盤をしっかりさせている感がありました。

七夕にロリコンは何を願う

どうも、はむばねです。
はいはい、今日も今日とて感想ですよっと。
今回感想を書きますのは、何気に初めてのカクヨム作品です。
つーか、カクヨム作品読むの自体これが初めてだったりする。
なんとなく、新しい媒体って一つハードルが上がる感じがするのでね……。

そんな私にハードルを乗り越えさせたのは、神近ゆう先生こと神ちくわ先生です(相変わらず、どっちに『こと』を置いていいのかわかんねーけど)。
以前から当ブログを読んでくださっていた方からすれば既にお馴染み感があるだろうところでしょうが、一応改めてご紹介しておきますと。
第1回スクウェア・エニックスライトノベル大賞短編部門で佳作を取られた方でして。
第2回短編小説カーニバル(ページ消滅済み)にもエントリされてた受賞作、『チューニング』のを読んだ当時の私の感想はこちら
なろうに掲載されていた作品『表裏反転ぐるてんてるぐ』の(第一章の)感想はこちらとなっております。

そういや先にカクヨムに投稿されてた男と男と多元動物園も読んでなかったなってことにさっき気付いたんですが(カクヨムかー……触ったことないし今度読もっと、とか思ったまま放置してた)、差し当たり直近で完結したこちらの作品から感想を書かせていただきます。
ネタバレは、あんまり無いつもり。


七夕にロリコンは何を願う

あらすじを、ざっくり説明しますと……。
小学生の頃からずっと『小学生の頃の』幼馴染のことが好きな主人公が、今や高校生となってしまった幼馴染を小学生の頃に戻して欲しいと七夕に願い、それが実際叶ってしまうことから始まる物語。
という感じでしょうか。
よし、今回はあらすじからして頭おかしくてわかりやすいな(褒め言葉)。
ぐるてんの時の「あらすじだけ見れば平凡な物語のように見えるけども実際読み始めると微塵も隠れる気配のない狂気が満ち溢れてる感じ」も好きだったのですが、やはりこういうわかりやすい頭のおかしさというのも重要ですよね(褒め言葉)。

さて、それはそうと。
JKとなったひな子さん(幼馴染)への圭くん(主人公)の性的興味のなさっぷりがガチで、うわこいつマジモンやな……感が初っ端から溢れてます。
ぐるてんの時も思ってましたが、神近先生はガチ変態を描くのが抜群に上手いですね。
絶対に「あ、こいつファッションで変態変態言ってるだけやな」って感想を抱かせない。
そう、真の変態は自ら変態と名乗るのではなくその行動を見た周りがそう呼ぶだけなのだ。

そして、変態でありながら妙に理知的でもであるところもなんかリアルといいますか。
まぁそら人格が破綻してる変態も中にはいるのでしょうが、しかし現実、変態といえども基本的には社会に溶け込んでるわけで。
確かに、変態であることを除けばそれなりの常識を持っていることが多いのでしょう。
本文中には一ミリもそんな話は出てこないのですけれど、なんかその思いを馳せてしまいました。

閑話休題。
この性格については、人間としてはバランスが取れていて、しかしキャラとしてはアンバランスといいますか。
変態というキャラ付けをした以上、普通は性格もそこに引っ張られると思うのですよ。
なのに本作においては、圭くんはロリコンである以外ほぼ常識人。
この妙なギャップが神近先生作品の魅力に繋がる一端なのではなかろうか。
……すんません、適当こきました。
なんか、ぐるてんの時も似たようなこと言ってた気がするな。

なお、ロリコン部分に関しては速攻で常識を吹っ飛ばす模様。
セミの鳴き声から(セミの中にもロリコンがいて)「幼虫のメスがいい」と叫んでる個体がいたりするのか思いを馳せるとか、およそ常人には思いつかない発想である。

にしても、相変わらずの言葉選びのセンスですよね。
随所で上手いこと言いやがる。
そして、単純にネタとして面白い笑いに、更にそのセンスを重ねることでの相乗効果が高すぎる。

>「じゃあもっと驚いてよ」
>「ああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
>「病気?」
>「ひな子がやれって言ったんだろ」
>「幼女の要望に答えようとする気持ちがあまりにも強すぎる」
>「すまない」

こことかねー。
4行目までだと、(そこまででも面白いけども)まぁまぁ普通なのですよ。
しかし5行目で普通じゃないツッコミが入って、更にそれを受け入れる6行目で一層破壊力を増しているのですよ。
ツッコミによってボケの面白さを増幅し、ツッコミそのものも笑えて、そしてそれに更にボケを重ねて笑いに繋げる。
これは、まさに理想的な笑いの取り方ですよね。
そしてこれが会心の一発というわけでもなく、とても引用しきれない程に散りばめられてるというのが相変わらずヤバい。

そして、単純な言葉の妙だけで笑いが構成されているのかというとそんなこともなく。
キャラも割とぶっ飛んでる人が多い……つーかすげぇな、この学校一人も常識人がいねぇぞ!?
普通なんだかんだで場を回すためにもそれなりの常識人を一人は配置するものですが、それが全くない。
全員がボケ倒してる。
むしろ天然ボケかき回し系ヒロインかと思われたひな子さんが、唯一の良心(ツッコミ)になろうとはな……。

昨今、歳を取るごとになかなか「面白いな」と思っても多少口元が緩む程度にしか反応出来なくなってきたものですが、本作については何度も声を出して笑ってしまいました。
このレベルの笑いを、この頻度でぶっ込んでくるというのがホントにヤバい(語彙力の消失)。

ちな、全体で約3万五千文字ということで、短中編くらいの長さでしょうかね?
それもあってか、全体として割合あっさりとした感じの物語となっています。
けど、気軽に読むにはこのくらいの方がいい気がしますね。
ぶっちゃけ、ぐるてんの時は色んな感情が刺激されすぎて読み終わった後にすげぇ体力消耗した感があったからな……。

「最近笑ってないな」って方や、「なんか突然ロリコンの話が読みたくなってきたな」って思った方。
そんな人にオススメな、サラッと笑いやロリコンを補給出来る物語ですね。
ただし、読む時は周りに注意が必要やで。
ほとんどジャブも無しに、いきなりヘビー級ストレート並の笑いどころがぶっ込まれるでな……。

女騎士さん、ジャスコ行こうよ

どうも、はむばねです。
うぐぐ、今年初の蚊被害が……。
さんざん言われてますけど、なんで蚊って痒みのない方に進化したりしないんでしょうね……。
痒みと羽音さえなければ、血くらい多少は吸わせてやるというのに……。
人類以外の吸血対象動物には基本討伐不可だから、多少人類にやられたところで問題ないんですかね……。
それならそれで、もう人間の血は吸わないように進化することで生存率を上げていただいても構わないのですが……。

まぁ、それはともかく感想ですよっと。
結構ネタバレしてはいますが、そういうの気にするような作品でもないかと思います。

女騎士さん、ジャスコ行こうよ (MF文庫J)
伊藤 ヒロ
KADOKAWA/メディアファクトリー (2014-09-24)
売り上げランキング: 396,077


>とあるど田舎、平家町に住む普通の高校生、瀬田燐一郎はある日、夜の田んぼで行き倒れているお姫様、ポーリリファと彼女に仕える女騎士、クラウゼラを発見する。
>二人はなんと異世界“魔法地平”から命からがら逃れてきたと言い出して、そこから始まるトンデモドタバタストーリー!?
>…と思いきや、「実は…この町では割とよくあることなんだ」「なんじゃと!?」
>異世界人が珍しくない普通の田舎町で繰り広げられる女騎士系田舎日常コメディ、特に何事もなくのんびりスタートです。

滅茶苦茶気になってたタイトルだけど、伊藤ヒロ先生だったのか……。
ということに気付いた瞬間、即買い余裕でした。
#かつて私が大絶賛した『魔王が家賃を払ってくれない』の作者さんですね。

んで。
はいきましたー、「~じゃ」口調ツッコミー。
なんでこのタイプの姫様は、総じて残念系というかポンコツ気味なんでしょうね。
愛しくて仕方ないわ。

いやまぁ本作の場合、姫様半分くらいはボケなんですが。
そして、概ね黒幕でもありますが。
この辺りに関しては、後述。

にしても、一章から飛ばすなぁ……w
飛ばしてるのは、主に婆ちゃんと女騎士さんなんですけども。
相変わらず、ギャグが絶妙すぎる。
愛・地球博のくだりとか、めっちゃ笑ったわw

ちな、相変わらずあらすじすらも読まない状態で読み始めたのですけども。
だから、異世界人的存在がこの町では珍しくないってとこで「ファッ!?」ってなりましたね。
主人公、やけに冷静だな……とは思ってたんだけど、伏線だったのかよw
妙に納得出来て、でもぶっ飛んでて笑えて、流石すぎるぜ伊藤先生……。

しかし、このナチュラルに別世界の文化を受け入れている感じといいますか。
ナチュラルに気が狂ってる感じが、凄まじいですね(褒め言葉)。
特に、触手さんを普通に『女性』として見てるとことか。
これが見てる側も宇宙人とかならまだしも、『日本の片田舎に暮らす普通の高校生である少年』の価値観であるところがなんともはや。
気が狂ってる感が凄い(大事なことなのd(ry

章頭の幕間的なやりとり(?)も、地味にいい仕事してますね。
めっちゃメタいですがw
このメタさを許容される作風というのは、今時割と稀有なものだと思います。

メタといえば、ジャスコじゃない説明のところでいきなり唐突に終盤のネタバレがきたのはクッソワロタw
こんな伏線(?)ある……!?
……と思ってたら、オークさんビッチョビチョの濡れ衣じゃねぇかw
本当の悪は、(物理的に)身近にあったということか……。

まぁ、先述の通り結局は姫様が黒幕……というか、全然隠れてもいない普通に主犯なわけですけども。
姫様の策略、個々は全部馬鹿らしいのに全部繋がると普通に戦略になってるの凄いな……。
この作劇の上手さよ。
いや、一つ一つはマジで馬鹿らしいんだけど。
それでも納得出来てしまう説得力。
燐一郎くんの「ときどき侮れないバカ」という評がまさしく的を得ている。

そして、終盤は流石にシリアスに……シリアス……シリア……シリ……いや全然シリアスじゃねぇな!?
なんかいい話の流れになるのかと思ったら、全然いい話じゃなかったわ!?
むしろムッツリがそのエロさを暴露しただけだわ!?
とにかく最後までふざけ倒す、という強い意思を感じる……!
そういうの、滅茶苦茶好きだぜ……!

総じて。
終始笑いどころを用意しながらも、一本の物語としてしっかりと構成されており、しかし徹頭徹尾ふざけ倒すという実に私好みの作品でありました。
ただし先述の通り無茶苦茶メタい表現があったりするのもあり、かなり人を選ぶとは思います。
『魔王が家賃を払ってくれない』よりは、やや大人しいかな? という気はしますが。
いずれにせよ、公式で試し読み出来るので一旦確認していただくのがオススメですかね。

半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon

どうも、はむばねです。
お、おぅ……昨日の夜の時点では今日の午後から雨の予報になってたはずが、今朝起きたら今日からしばらく晴れの予報に変わってた……。
……と思ってたら、東京の天気表示してたわ……。
Googleさん、1回(ミスって)表示した地域の天気を標準にするのやめていただきたい……。
まぁいずれにせよ、天候に左右されるような生活してないんでいいんですけど……。
とりあえず、今日は洗濯物が乾いて良かったです(小並感)。

はい、それでは感想ですよっと(最早話題の繋ぎを放棄)。
まぁまぁネタバレしてるので、未読の方は一応注意かな?

半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon (電撃文庫)
橋本 紡
アスキー・メディアワークス
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あらすじはAmazonより抜粋。
>いきなり入院した。
>僕にとってはちょっと早い冬休みみたいなもんだ。
>病院には同い年の里香って子がいた。
>彼女はわがままだった。
>まるで王女さまのようだった。
>でも、そんな里香のわがままは必然だったんだ…。
>里香は時々、黙り込む。
>砲台山をじっと見つめていたりする。
>僕がそばにいても完全無視だ。
>いつの日か、僕の手は彼女に届くんだろうか?
>彼女を望む場所につれていってあげられるんだろうか―?

名作と呼ばれているけど実は読んでなかったシリーズ。
まぁ、そんなの山ほどあるんですけどね。
なんだったら、(私の選定的に)既に名作と呼ばれていたものは避けていた頃の作品ですし。

というのは、ともかくとして。
あ~^
これは、なんというんでしょうね。
王道、とも少し違うような気はするんですけども。
なんつーか、別段、凄い仕掛けがあるような物語ではないんですよ。
まぁ順当にいけばそうなるなって展開で、結末で。
なんだったらもう物語が始まった瞬間から結末まで見えるレベルなんですけども。
だが、それがいい。
奇を衒わない、地力の高さを感じますね。
なんか、久しくこういう話を読んでなかった気がするんでとても懐かしい気持ちになりました。

ワガママ系ヒロインってのも、久しぶりに見た気がしますね。
個人的にあんま好きじゃないので、避けてたところもあるからかもしれませんけれど。
しかし、本作の場合はそのワガママにもちゃんと理由付けがされてるので普通に好感度が高い。
弱さの裏返し、といいますか。
ワガママだけど、その理由に説得力があるだけで魅力に変わる感。

つーか、登場人物全員総じて好感度高いですね。
なんつーか、聖人というわけではないんですけども、普通に「いい人」。
すぐに手が出るきらいのある亜希子さんも、ちゃんと患者のことを考えてくれてる感が凄く出てる。
こういうとこをキッチリ抑えてくれてると、物語自体の好感度が高くなりますね。

しかし、中でもとりわけ司くんはいい奴だな……。
この子だけは、聖人クラス。
「いい奴」というキャラ付け以上に、いい奴感が溢れている。
普通、友達だからってここまでは出来ませんよね。
でも、「フィクションだから」じゃなくて「司くんだから」という説得力が、そんなに多くの描写があるわけでもないのにしっかり下地として積まれている感。
これは上手い、上手すぎる。

あと、いい人かは不明ですが、多田のじーさんがいい味出してますね。
結果的に言えば、この人の残したものが一番のキーアイテムになったわけですし。
つーかこの、エロ本がきっかけになる、というのはなんかいいですね。
展開的にはなんらエロ本である必要など一ミリもなく、馬鹿みてーで、でも馬鹿みてーだからこそ、ここではいいんだ。
それは多田さんが何かしら意図したものかもしれず、まぁたぶんそんなことは全然ないんだろうけども、ある意味それは多田さんが最後に背中を押してくれたかのようで……なんてーんでしょうね。
なんとも言葉にしづらいんですが、ここは本当にとても良かった。
ここでのきっかけなんてたぶんなんでも良かったんでしょうけども、だからこそのエロ本、というのが馬鹿馬鹿しくて、シリアスなのにシリアスじゃなくて、とにかく良かった(語彙力の消失)。

総じて。
奇跡もなければヒーローもいない、等身大の少年少女の物語。
敵なんていなくて、病気を治す謎のパワーなんてあるはずもなくて、現実はどこまでいっても現実で。
そしてだからこそ、ほとんど何が解決したわけでもないんですけども、それでも前向きなラストはとても爽やかで、読み終わった後はどこかポジティブな気持ちになれる作品でございました。

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