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受賞歴:
2004年、第1回スクウェア・エニックス小説大賞『入選』
2008年、第5回トクマ・ノベルズEdge新人賞『徳間デュアル文庫特別賞』
2017年、第11回HJ文庫大賞『銀賞』
2017年、ジャンプ小説新人賞’16 Winter 小説フリー部門『銀賞』
2017年、第30回ファンタジア大賞 『金賞』

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騎士王候補の守護執事《ガーヴァント》

どうも、はむばねです。
スキル『不眠』発動! これにより、はむばねの脳機能は半分以下に制限される!

はい、というわけでね。
まぁ、例のアレですね。
こないだも書いた気がしますけど、年々徹夜による機能制限の割合が大きくなってきております。
にも関わらず、バッドステータス『寝不足』状態における『眠気』発生率は逆に年々下がっていってるって、ゲームバランスおかしくないっすかねぇ……。
運営による修正が待たれるところであります。

そんなこんなで、さっさと感想いきましょう。
今回は、結構ネタバレしておりますのでご注意を。

騎士王候補の守護執事《ガーヴァント》 (GA文庫)
伊藤 ヒロ
SBクリエイティブ
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あらすじはAmazonより抜粋。
>「動くな。お嬢様に敵意を向けるなら俺が相手をすることになる……」
>少年執事・岩戸鏡一郎が、襲いくるクラスメイトを撃退する。彼が背に守るのは、護刻寺サツキ。
>異能者―騎士の学園へ転入し、最強になると自己紹介で宣言した勝気な少女だ。
>「俺がお嬢様の能力―守護執事だ! 」
>サツキを守って決闘に勝利するめ、学園最強のコンビになるために、
>鏡一郎は、騎士が使役できるはずのない『影を操り、空間を繋ぐ』という規格外の異能を発動する!!
>「鏡一郎、わたしと騎士王を目指して。人を守る王の器になりたいの! 」
>最強の執事は、最弱な主の悲願を叶えるために、頂点を目指して突っ走る――学園下剋上バトル開幕!!

おっ、綺麗な伊藤ヒロ先生だな。
やはり、おふざけの(あんまり)ない物語も書けたのか。
まぁ他作品でも普通に作劇力の高さは伺えたし、出来るだろうとは思ってましたが。
ただ、「これ本当に伊藤ヒロ先生の作品で合ってるんだよな……?」って途中で三度くらい作者名を確認はしたよね!

というのは、ともかくとして。
いやぁ、実に王道的な学園異能バトルですね。
最近ではむしろ珍しいくらいではないでしょうか?
一人一能力で、バトって学園の頂点を目指すってタイプのストーリーです。
ただし、戦うのは執事の方だけどな!

(作中の一般的な基準からすれば)無能とされる主人公が頂点目指す宣言をして周りに笑われながらも実際上り詰めていくってタイプのお話はもうさほど珍しくもないですが、ここまで人任せってパターンは珍しいっていうか初めて見ましたね。
しかもこういうのって普通なんだかんだで何かしらの(一般的に言われる基準では測れない)能力を持ってるもんだと思うのですが、サツキお嬢様は(少なくとも1巻時点では)ガチの無能力者です。
戦闘能力マジ皆無。

しかしそんな彼女が頂点を目指す宣言を堂々とすることが、なんというか逆説的に王の器を垣間見せているといいますか。
実際、彼女の器のデカさが作中の節々から伺えます。
戦闘を完全に人に任せるってのも、それはそれで王っぽいですしね。
なにせガチ命がけの戦いに、戦う力を持たない身で棒立ちしてるわけですから。
鏡一郎くんへの信頼のみが武器であり防具であり、そしてそれだけあれば十分であると。
そう考えると、うん、格好いい。

というか実際、彼女めっちゃ格好いいんですよね。
別段素晴らしい名言を口にするわけではなく、むしろトボけた発言ばかりなのですけれど。
その常に泰然とした態度が、凄く大物感を匂わせているのです。
それも恐怖を感じない鈍感とかなわけでもなくて、それを抑え込んで常に笑顔を保っているのですよね。
かつて母に、自身の笑顔こそが最大の力であると言われた、その言葉を胸に抱き続けているがゆえに。
うん、素直に格好いいわ。

なんつーんでしょうね。
ここまで直球なキャラ造形だと、普通は白けるというか嘘っぽくもなりそうなもんなんですけども。
そういうのが全くないんですよね。
ズボラな面や欠点もあって……というかぶっちゃけポンコツキャラなレベルなんですが、そんな自分を恥じ入るでもなく、あるがままの自分であることを受け入れてる感があるからでしょうか。
この魅せ方は、非常に勉強になるなぁ……。

あとは、鏡一郎くんに全幅オブ全幅の信頼を置いてるからってのも大きいでしょうね。
鏡一郎くんさえいればどんな状況でも問題ないと、全く疑っていない。
それはあるいは、鏡一郎くん自身ですらもどうにか出来ると思えないような場面でさえも。
そしてそんなお嬢様の信頼があるからこそ、鏡一郎くんもどんな場面だって乗り切ることが出来るんですよね。
この二人のお互いへの信頼感が、実に美しい。

作中でも指摘されている通り、それは共依存に近いような下手するとお互いを駄目にしてしまうような危険を孕んでもいるのでしょう。
しかしそれを認識した上で、とっくに折り合いもつけて、それでも鏡一郎くんを放すつもりはない、と堂々断言するお嬢様がやはり格好良かったですね。

……と、なんかお嬢様についてばっかり言及してしまいましたが。
鏡一郎くんも、もちろん格好いいんですよ。
こっちは、ストレートな意味で。
クールで無茶苦茶強くて、誰にも負けない戦闘マスィーン。
でも実のところ彼の場合はそう見えるだけで、本当は迷いも悩みも沢山抱えてるんですよね。
そして、そんな彼が戦えるのはお嬢様が傍にいてくれるからで。
彼が物理的にお嬢様を護っているのと同時に、彼の心もまたお嬢様に護られている、と。
ここら辺、本当に「お互いを補っている」感じがして凄く良かったです。

ぶっちゃけ読む前に思ってた方向とはかなり違いましたが、とても面白かったです。
現会長の心境についても気になるし、最後ですげぇ爆弾っぽい設定が投下されるしで、続きも非常に楽しみな作品でございました。
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