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受賞歴:
2004年、第1回スクウェア・エニックス小説大賞『入選』
2008年、第5回トクマ・ノベルズEdge新人賞『徳間デュアル文庫特別賞』
2017年、第11回HJ文庫大賞『銀賞』
2017年、ジャンプ小説新人賞’16 Winter 小説フリー部門『銀賞』
2017年、第30回ファンタジア大賞 『金賞』

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ジャッジメント/ブラッド 真祖の帰還

どうも、はむばねです。
ヒャッハー、感想ブログの復活だー!
感想ブログじゃねぇよ。

と、言いたいところなんですけどね。
これからしばらくは、感想記事多めになるかと思います。
びっみょーに時間に余裕が出来たのでこの隙にインプットを増やしたいと思ってるのと、あと何よりしばらく日常系で書くことがそうそう起こるとは思えねーからな!
オゴゴ……日常系ブログとは一体……。

では、感想です(真顔)。
今回は私と同じ第30回ファンタジア大賞にて、"伊藤智彦特別賞"を受賞した作品ですね。
ネタバレには、一応配慮したつもりです。

ジャッジメント/ブラッド 真祖の帰還 (ファンタジア文庫)
長谷部 雄平
KADOKAWA (2018-01-20)
売り上げランキング: 42,042


>あらすじはamazonより抜粋。
>「貴様ら、それでも吸血鬼としての自覚はあるのか?」
>吸血鬼が表舞台を闊歩する近未来。
>対吸血鬼組織『血戦局』所属の新宮伊吹はある日、吸血鬼真祖のスカウトという前代未聞の密命を下される。
>死を覚悟し交渉に臨む伊吹だったが…
>「我らが血戦局に加入して欲しい」
>「いいぞ」
>真祖ヴィクトリアは勧誘を快諾!?
>しかし抑止力として招かれたはずの彼女は、乱れた現代の吸血鬼事情に憤慨。
>不良を矯正し、眷属からの喧嘩を買い、ときには吸血鬼アニメにハマったりもしつつ、気づけばヴィクトリアの行動が誰よりも世界を騒がせていて!?
>原点にして頂点たる吸血鬼の、風紀粛正バトルアクション!


SNSの存在が吸血鬼の存在を浮き彫りにしたっていう入りが、今風で面白いですね。
1ページ目から凄く興味を引かれました。
そして、急速に広まったがゆえに公的機関の対応が追いついてないってところもリアル。
特に、人材系はね。
一朝一夕でどうにかなる問題じゃないですからね。
まして、業界柄『リタイア』も多そうですし。
その辺りのリアルさが、状況を大きく動かさざるをえないという物語の導入に強い説得力を持たせてる感じがしました。

あと表紙の感じからヴィクトリアさんはポンコツ系かと思っていたのですが、むしろかなりの有能系でした。
ここも、登場時からの『格』の魅せ方が鮮やかでしたね。
なんつーか吸血鬼というとまぁどっかぶっ飛んでるんだろうなーと思わせてからの、まさかの良識派(?)。
理解度も高く、頭の回転も早く、判断も妥当。
優先順位を考え、相手の立場も察し、妥協出来るところは妥協するという。
グウ有能感。
しかし吸血鬼らしさは全く失われておらず、自らの価値観に従って行動する様は高潔な『真祖』であることがよくわかるもので。
この吸血鬼ヒロイン像は、かなり新しいのでは?

その価値観が形成された経緯も、よくわかるし納得感がある。
そして、だからこそ行動の苛烈さも至極当たり前に感じられるのです。
というか、そういう経緯があるからこそあえて彼女は実に『吸血鬼』らしく振る舞おうとしているわけなのですね。
なんというか、ツッコミ所がまるでない。
長々と説明があるわけでは全くないのに、この短い語りでキャラの造形に説得力を持たせるのは凄いですね。

ほんで、主人公の伊吹くんもまた有能……というか強者の『格』や性格が登場時からありありと見えているので、スムーズな展開に納得出来るし安心感があります。
受け入れ速度も尋常じゃないですしねw
どちらかといえば振り回される系なんでしょうけれど、目的は一致してるし、たぶん伊吹くん的にもある種のご褒美だろうし、なんというウィンウィンな構図。
この手の設定を持つ主人公にはお決まりといえばお決まりの葛藤をとっくに乗り越えているというのも、本作のリズムを非常に良いものにしていると思います。
そして、どちらかといえばヴィクトリアさんよりこっちの方がイカれてるんじゃね? 感よ。

日常パートの緩さもグッド。
呪詛がハイテク化してるって点にも笑いましたw
ホント、『現代化』が上手いですねー。
日常に身を置くという伊吹くんのスタンスが役立つという展開も、日常パートとシリアスパートがちゃんと絡み合ってる感じで良かったです。

にしてもこの主人公コンビ、無双感がヤバいな……。
特にヴィクトリアさんなんか設定上も最強だし描写的にも最強だし、これクライマックスはどう演出するんだぜ……?
と思っていたら、なるほど。
いや、このピンチの招き方は全くの予想外でしたね。
ここでも、近代化。
これって、この戦いのテーマ的なものでもあるんですかね?
伝統VS革新、みたいな。
100年のブランクがあるヴィクトリアさんに対して、ある意味で現代の最新とも言える攻撃を繰り出す敵さんという構図。
ヴィクトリアさんの潔癖なところを利用した戦闘方法も上手い。

そしてそして、そんな敵さんにも『美学』があるところを利用した伊吹くんも見事でした。
ここも、なるほどこう繋げてくるとはって感じ。
にしても、ホントイカれてんな伊吹くんw
彼こそが、この物語で一番"綺麗に"ぶっ壊れているのではなかろうか。
なんだかんだ、ヴィクトリアさんも敵さんも自分で定めた『規律』に従いある意味で人々のために動くエンターテイナー的な側面がありますからね。
そんな中、伊吹くんだけが己の欲求に素直に従っているというか。
やべぇ状況でも何ら動揺なくすげぇ冷静に最適解を選んでいくという。
改めて字に起こすとやべぇなこの主人公w
ある種狂人めいていて、なのにその狂った方向がたまたま物語的に良い方向に進んだだけ……みたいな感じがあります。
でもそんな伊吹くんの狂気じみたファン精神(?)こそがヴィクトリアさんの力になるというのも、なるほどそれまでの描写を見れば納得がいくところ。

なんだかんだ、ヴィクトリアさんにも新たな価値観を一部ではあっても認める柔軟性があるところも良いですね。
ホント上司力(誤字ではない)高いな、この人。
そして、結局は敵さんの新たな『価値観』こそがヴィクトリアさんの『価値観』を確固たるものにするのか。
妥協しつつも自分のスタイルを貫くヴィクトリアさんは、独特の魅力があったように思います。
あくまで吸血鬼フェチのポジションを崩さず、しかしそのある種の矜持に従って見せ場を持っていく伊吹くんも流石。

ラストも、(街の被害はともかくとして)全員に救いのある良いエンドだったと思います。
ヴィクトリアさんのこの懐の広さ(?)は、流石真祖って感じでしたね。
最後まで、やっぱり伊吹くんが一番のかき乱し役ってところもw
最初は苦労を背負い込む系主人公かと思ったんですが、読み終わる頃には真逆の印象になってましたねー。

総じて。
非常に個性的な性格と価値観を持つキャラたちがぶつかり合い、己の価値観の正しさを証明するために食い合う感じ。
キャラのブレなさっぷりが気持ちよかったですし、一気に読んでしまう爽快感がある作品でした。



同じ第30回ファンタジア大賞で"金賞"を受賞した作品、『お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか』もよろしくやでー!(すかさず宣伝を入れるスタイル

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