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2017年5月、ジャンプ小説新人賞’16 Winterにて 小説フリー部門『銀賞』受賞をいただきました!
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第11回HJ文庫大賞"銀賞"受賞作『カンスト勇者の超魔教導 ~将来有望な魔王と姫を弟子にしてみた~』
1・2巻、HJ文庫より発売中!
第30回ファンタジア大賞 "金賞"受賞作『お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか』
3巻、8/18(金)ファンタジア文庫より発売です!

2018-07

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ゼロから始める魔法の書

どうも、はむばねです。
7月からは通常更新に戻る(感想更新をしないとは言っていない)。

はい、というわけでね。
本日は、少し久々の感想更新ですよっと。
少し久々(一週間経ってない)。
しかし、実際ちょっと久々な気がしてしまって困る。
そして感想更新をしている時の、実家にいるかのような安心感よ。

そんなこんなで、いってみよう。
今回は、かなりネタバレがあるのでご注意を!
一応、深刻なネタバレはないつもりではあります。

ゼロから始める魔法の書 (電撃文庫)
虎走 かける
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014-02-08)
売り上げランキング: 105,574


あらすじはamazonより抜粋。
>教会歴526年―。
>世界には魔女がいて『魔術』が存在していた。
>そして、世界はまだ『魔法』を知らなかった。
>そんな時代、人々に“獣堕ち”と蔑まれる半人半獣の傭兵がいた。
>日々、人間になることを夢見る彼だったが、その数奇な運命を一人の魔女が一変させる。
>「―戻りたいのか?人間に。ならば傭兵、我輩の護衛になってくれ」
>ゼロと名乗る魔女は、使い方しだいでは世界を滅ぼしかねない魔法書“ゼロの書”を何者かに盗まれ、それを探す旅の途中だという。
>傭兵は、人間の姿にしてもらうことを条件に、大ッ嫌いな魔女の護衛を引き受けるのだが、禁断の魔法書をめぐって人々の思惑が絡み合い…。
>第20回電撃小説大賞・大賞受賞作!

読み終わった後にカバーイラスト見て(お風呂で読むのでカバーは外してる)「んあ、島風……?」と思ったら、イラストしずまニキやったんかい!?
表紙以外はちょっとタッチ違ってたんで、全然気付かんかった……。

……というのは、ともかくとして。
いやぁ、いいですねぇ。
咽っ返るような電撃の「大賞」臭ですねぇ。
なんつーか、電撃で賞取った作品の中でも大賞作品って別種の雰囲気を纏ってる気がするんですよね。
濃厚さというか、重厚さというか(初回ということもあってか、オーキ伝だけはやけにキャッチーだった記憶がありますけれど)。

しかし、中でも本作は雰囲気を保ちつつもかなり読みやすい部類だと思います。
電撃の大賞作品って、正直その「雰囲気」がありすぎるがゆえかなり身構えて読まないといけない感があったのですけれど。
最序盤こそ結構雰囲気ある感じで身構えたのですが、始まってみれば傭兵とゼロの軽快なやりとりもあってスラスラ読めました。
主人公の傭兵は生まれつき忌み嫌われる存在の“獣堕ち”で戦場に身を置く血なまぐさい存在で、ゼロは穴ぐらでずっと孤独に過ごしてきた存在で、国は復讐の連鎖によって人と魔女が対立していて……と、設定も背景も舞台も結構重めなんですけども。
それでも、全体としてはどこか明るさというか軽妙さを感じる物語でした。

個人的に本作で凄く好きな所は、全員が全員クッソ正論を言ってるところなんですよね。
基本的に、「悪役」というのがいない。
明確に誰が悪いってわけじゃなくて、でも誰も悪いわけでもなくて、それでも無茶苦茶複雑に対立が発生してるんですよね。
まさしく、「争いに正義や悪なんてない」って感じ。
むっちゃくちゃ人間臭いというか、妙なリアルさが感じられてものっそい好きですこの感じ。
まーこの手の「誰も(必ずしも一元的には)悪くない」という構造を目指してるお話というのも無くはないのですけれど。
そういうのって、往々にして「まぁ言わんとしてることはわかるけど……(苦笑)」という理論だったりとか、明らかな情報不足や認識錯誤によって誤解が生じてたりとか、正論かもしれないけど現実的じゃないよね、とか、なんというかどっかに綻びというか弱点的な部分があるのが多い印象なんですよね。
まぁ、そうでないと話の落とし所が見当たらなくなるという理由もあるのでしょうけれど。
しかしその点、本作はマジで全員の言ってることに対して「確かにー! めっちゃわかる、その通りやわー!」と思うんですよね。
言い争いとかしてても、どっちの言い分も無茶苦茶納得出来る。
十三番(今回のラスボス的存在)の言ってることも、まぁ若干狂人的ではあるんだけども彼の価値観の置き所は明らかで、その価値観に従えば滅茶苦茶理知的で筋が通ってるんですよね。
全員の考え方とかその考えに至るまでのプロセスや価値観が凄く良くわかって、ホント全員が凄くいい意味で人間臭いって感じ。

そんで、主人公の立ち位置というか態度も凄くいいですね。
立場的に敵対してて正直ちょっと嫌に思ってる相手の言ってることでも、「確かにあいつの言ってることは正しいな」と認めてるんですよね。
リアリストでないとやっていけない傭兵だからというのもあるのでしょうけれど、青臭さのない凄く大人な態度(実年齢も、(たぶん)二十代中盤くらいなんでしょうし)。
スカッとするお話やら優しいお話やらは(それなりに希少ではあっても)あるけども、ここまで「納得感」で気持よく読ませてくれるお話って何気に新感覚かもしれない。
というかここまで人の闇とか対立とか描いといて、読んでる時の心理的マイナスポイントが限りなくゼロに近いというのが凄い。

あえてもしかすると人によっては難点と感じるかもしれないところを挙げておくとすれば、伏線が荒いというか露骨という点でしょうか。
何も考えずぼーっと読んでる私でさえも普通に種明かしされる前にわかったレベル。
なので、伏線によるアハ体験的なものを求めてる方には向いてないかもしれませんね。
個人的には、全然問題ありませんでしたけれど。

ただ、十三番とゼロの関係については私はなぜか全く予想出来てませんでした。
十三番の価値観の中心にゼロがいるのはわかったけど、それはなぜなんだぜ……? というのが、唯一本編読んでる最中の疑問だったのですけれど。
それも、ラストで明かされて「あ、なるほどー! それならむちゃ納得!」となりました。
つーか明かされてみれば十分に予想出来ることだったはずなのに、ホントなぜかこの可能性は全く考えてなかったわ……。

閑話休題。
総じて、頭から終わりまで終始凄く納得感を感じさせてくれて、かつ凄く濃厚に「人間」を描いている物語だったと思います。
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