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2018-06

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堕落の王

どうも、はむばねです。
いよいよ台風が上陸してきましたねー。
……と思ってたら、福岡は直撃ルートには乗らなかったようで。
#まぁ、事前の進路予想もそんな感じだったと思いますけれど。
それなりに雨は降ってましたが、そこまでの強風もなくあんま台風って感じはしませんでしたね(朝方に出かけた方はもっと違う感想を抱かれたかもしれませんけれど)。
若干、今日は台風ネタでいけるかなって思ってたら全然何事もなさすぎてなんかちょっと損した気分になってる感なきにしもあらず。
被害がなかったことによる逆被害(?)である。
いや、被害がないのは普通に良いことなんですけどね。
つーか、台風来る度にこんなこと言ってる気がすんな。

はい、そんなこんなで今日も今日とて感想ですよっと。
本日は(も)、なろうにて連載されていた作品(たぶん完結済み)です。
ネタバレは、ほとんどないと思います。



堕落の王

異世界転生モノ。
ですが、ぶっちゃけほとんど転生は関係ない気がしますね。
『怠惰』を司る怠惰過ぎる魔王と、それにまつわるエトセトラって感じでしょうか。

いやぁ、しかし、なんというか、これは、なかなかに。
なかなかに、凄い作品でございました。

最初はですねー。
怠惰の魔王に転生? はー、そういうパターンね、と。
ぶっちゃけて言うと、数多ある転生モノの一類型としか思っていなかったのです。

でまぁ少し読み進めて、あーこういうやつかー、あんま好きじゃないパターンかなーって思ったのです。
章ごとに視点が変わるやつでね。
番外的に視点が変わるのはともかく、基本的には主人公視点で一貫して欲しい派なので。

けど、もう少し読み進めると、あぁなるほどこういう感じなのね、面白いやん、ってなったんです。
確かに視点は移り変わるんですけども、一貫して一つの物事をほぼ時系列順に別の視点で描く感じといいますか。
場面が切り替わったりするわけじゃなくて、一連の場面の描写を登場人物が順々に担当していくって感じなのですね。
一人の描写期間もそんなに長くないですし、別段視点が切り替わったからといってその場面における登場人物の重要度が上下することもない感じでして。
私が視点切り替わり系があんまり好きくない理由は、やはり主人公は一貫していて欲しいという気持ちと、せっかくノッてきたところでまたリセットされて新たな人物の心情に合わせないといけないって点が大きいのですけれど。
その辺りのストレスが、本作ではほぼなかった印象です。
長々と背景やキャラ造形が語られるわけでもないので、いちいち感情移入し直す必要もない感じなんですね。
むしろ、なるほどコイツはこういう感じの心持ちでこの場面に挑んでたのか、というのがテンポ良く明かされて面白さに寄与してます。
あと、描写主が変わったところで主人公が確固たる存在感を持ったままというのも大きいですね。
つーかこれ逆に、視点主でもなく、それどころか場面にすら長らく登場しねーのに存在感を保ち続ける主人公が凄いな。

んで、ですね。
いつの間にか、すげぇ引き込まれてるんですよね。
Chapter3くらいでもう読むのを止めるって選択肢はなくなって、Chapter6くらいでここからどう展開されるのかドキドキして、Chapter7で「うわーそうなのかー」ってなって、Chapter8で「はー、そうきますか。そうだったのですか。ほんでそう締めますか。こいつぁハラショーだぜ」ってなりました。
いやー、見事に掌の上で転がされた感があるわー。

きっちり大罪の数でChapter収めて、1Chapterにつき4話という形式を崩さず、限られた登場人物の中でしかし大罪を被らせることなく、Chapter名にちゃんと意味も仕掛けもある。
構成が、実に美しかったですね。


……というのが、第一部を読み終わった後の感想でして。
てっきりそれで終わるんだと思ってから、第二部が始まった時は「えっ?」って思いました。
いやいや、蛇足にしかならないんじゃねーの、と。
実際、元々続きを書く予定はなかったようですしね。
いやいやしかし、(そんな気もしていたけれど)やっぱすぐさま引き込まれましたね。

というわけで以下、第二部の感想。


まず、既に終わったと思われる人物(悪魔)から始まる物語、ってのが面白いですね。
強欲さんもそうでしたし、何よりそこから『あの』彼女が出て来きたのは全くの予想外でした。
やっぱ、かつての敵が味方になる展開ってのは素直に熱いですよね。
それが、強ければ強い程。
……まぁこの場合、別に味方になったわけじゃなくてたまたまその場に居合わせただけだけど。
しかし強欲さん、相変わらず絶体絶命のピンチばっか迎えてんな……。

それを筆頭に、ほぼ同じ人物(悪魔)で構成されてるってのも第一部を楽しんだ身としては嬉しいところ。
さりとて第一部の焼き直しというわけでもなく、しっかりと世界観を広げているところが流石。
十重二十重に色んな思惑が重なって、ほぼ全員が全員の思惑が結局外れていくってのも面白いです。

カノン様が出撃するところは、ついに大魔王が動く……! という普通に熱い展開であると共に、この子のブラコンっぷりやべぇな……と半笑いになる面白さがありますね。
兄の安眠を護るためだけに、大魔王様自ら動くとは……。
にしても全体的に緊迫した雰囲気の中、ヒイロさんのギャグ補正強すぎてワロタw

閑話休題。
いやぁ、セルジュさんのこの造形も実にいいですねぇ。
何も悲劇など起こっていないのに、結果的に身が置かれた場所は悲劇の末と同じところ、という。
これは何気に新しいのでは?
ある意味最も勇者とかけ離れた素質を持った存在が勇者になる、って展開も実に皮肉的で面白い。
戦乙女なって得た不死性も、実に陳腐でゲームチック。
そこが、ホント皮肉が効いてる感じで味わい深いです。
そんな彼女が『勇者』としてレイジィ様の未練になってたってのもまたいいですね。
ほんで、そんだけ因縁を匂わせといて、結局はあの結末……というのも、この作品らしくてよかったと思います。


にしても、第二部は第一部より随分と続きそうな雰囲気で終わってはいますが……。
もう、最後の更新が一年半以上前か……。
書籍の方も2巻(ここまでで第一部完結かな?)が去年に発売されたっきりのようですし、これはもうここで完全終了説が有力かな……?
こっから更にどう展開するおつもりだったかについては非常に興味深いですが、レイジィ様に唯一残っていた未練も薄れたということで、ここで終わりだとしても綺麗な終わり方と言えるのではないでしょうか。


総じて。
独特の構成と雰囲気ですが、お約束的な部分もキッチリと抑えられており、美しくまとまとっている作品でございました。
ここまで主人公が何もしてなくて、それどころか出番すらも希少で、にも関わらず全編通して存在感を放ち続けているというのは異様とすら言えると思います。
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